よくあるご質問

皆様から頂くよくある質問をまとめました

ご質問 鉄骨やコンクリートの寿命は長いの?
回答

鉄骨やコンクリートは見た目は丈夫そうに見えますが、単なる風説です。木は、耐久性・強度などトータルにわたって最良の建材です。ます木の性質をよく知っていただくことから、木の寿命の誤解を解いていただくことが大切です。 木は驚くべき生命力があります。木は伐採されてから100年間成長し続けます。そして100年をピークとして強度や剛性が緩やかに下降します。つまり、はじめから100年は保証されているのです。

木は、乾燥状態をよくしておくと何百年でも持ちます。 フィンランドに行くとログハウスがたくさん建っていますが、みんな300年の耐久性があるそうです。その理由はとても簡単で、乾燥して化石状態になっている立ち枯れ材(シルバーパイン材)を使用しているからです。乾燥させることがいかに重要であるか、お分かりになると思います。 カナダ・バンクーバーの日本領事館のある団地では、100~150年以上の住宅(木造ツーバイフォー)が多く現存しています。北米やカナダでは30年までは新築、50年たったら中古といわれています。それだけ木造住宅における耐久価値が違うのです。木造住宅の寿命をあれこれいうのは日本だけです。

また、何百年の寿命を誇り、社会的ストックされているフランスの石造りの家。実は中身がすべて木材で骨組みされていて、外壁だけが石造りであることをご存知でしたか?それだけ木は堅牢かつ耐久性があると認識されているのです。

ご質問 100年住宅は本当に安心なの?
回答

まず、家の精造木材を腐らせないことが大原則となります。そして、木材の天敵といえば、キノコの仲間である木材腐朽菌です。木材腐朽菌は、湿度と温度の条件がそろうと繁殖します。
では木材腐朽菌の活動を抑えるには、どうすればよいのでしょうか。その方法と解決策として、おおまかに次の3つがあります。
(1)空気を遮断する→(水中に浸す)
(2)水分を抑える→(乾燥させる)
(3)温度を一定にしない→(自然環境に近づける) この3つに条件のうち一つでもクリアしていると、木が腐ることはありません。
(1)の水中に浸す方法というのは、ちょっと驚かれるかもしれませんが、一例をあげますと、約400年前に築城された江戸城の石垣を支えているのは、お堀の水の下に組まれた丸太です。これは、昔の職人さんたちが水の中には空気に触れないことで木の中の腐朽菌が繁殖しないことを知っていたからです。それにしても、400年以上も前からこうした高度な技術知識を持っていたのには驚きです。 しかし、ただ腐らないからといって、水中に家を建てることはできません。地上の家において木を腐らせないただひとつの方法は、均一に人工乾燥させた木材を用い、長持ちさせる方法を備えた工法で家を建てることです。

ご質問 中断熱・中気密住宅って?
回答

最近、中断熱・中気密住宅という言葉を、特に南の地域でよく耳にしますが、これは大変見当はずれなことです。それでは北の冷蔵庫と南の冷蔵庫は、断熱・気密性能が違っていいんですか?というのと同じことなんです。 断熱・気密性能はエネルギーの熱損失係数(Q値)で決められています。この数値の小さいほど熱が逃げにくいことが省エネルギー性能の証明になります。北国では冬の暖房が欠かせないように、南国で夏の冷房はかかせません。「南の地域だから熱損失係数(Q値)を無視しても構わない」ということにはならないのです。

世界各国及び日本の各地域のQ値を比較したものは、残念ながら暖房としての省エネルギー基準しかありません。省エネルギーの視点から考えると、冷房の基準もあってしかるべきです。また、中国地域、東北地域も北海道地域と同じQ値になるべきで、南北に格差があってはならないはずです。こうした現状によって中断熱・中気密住宅という家がはびこってくるわけです。 それに、中断熱・中気密構造にすると、空気のいたずら現象が生じます。それはどういうことかというと、断熱材を壁びっしり入れないと空気が滞留することになります。そして内・外気の温度が急激に変化すると、その温度差により壁の中の空気が冷やされて、壁体内結露を起こしてしまいます。ですから空気のイタズラを防止するには、高断熱・高気密がセットでなければ絶対ダメです。

■露点と結露とは?
空気には水蒸気を含んでいます。温度が下がると水蒸気の量は飽和状態になり、この限界を超えると、水滴になって結露を生じます。このときの水蒸気を含むことのできる限界点を露点といいます。 一般的な壁の中の断熱材は、内側壁は暖かく外側壁になるにつれて温度が下がります。断熱材が密閉されていないと、湿度がわずかな隙間でも入り込んでしまいます。この湿度に逃げ場がないと断熱材の温度の低いところで露点に達し、結露水になります。

ご質問 グラスウールとウレタンではどちらが火に強い?
回答

ウレタンの発火温度は250℃前後ですから、木材とほぼ同じです。木材が燃えてしまうくらいの状態なら家全体に火がまわり、ほぼ全焼状態になっているはずです。 さて、家の耐火対策には壁内に空気を入れないことが絶対条件となります。ウレタンは空気を寄せ付けない性質を持っています。FPの家は壁体内にそのウレタンを隙間なく密着しているので、空気が壁の中に入り込む余地がありません。火が壁の中に燃え広がろうとしてもそこでストップされ、表面が炭化するだけで留まります。例えば、電話帳を丸ごと火に入れても空気が封印されていますので燃えにくく、逆に電話帳を1ページずつ開いた状態にしていると、あっという間に燃えてしまいます。これと全く同じ原理です。 そして、耐火対策において構造体も大事なポイント。FPの家は建物全体が気密性が高く密閉された状態になっていますから、外からの空気の流入を少なくし、家全体の延焼を遅らせることができます。また、各室に耐火性の高い石膏ボードを張り合わせていますので、出火室の中だけで消火します。つまり「FPの家はベッドから出火したらベッドだけが燃え、室内で消火する家」とお考えください。
○壁のバリア(ウレタン断熱パネル)
○室内のバリア(石膏ボード)
○家全体のバリア(密閉された建物) これがFPの家の耐火のための3大構造となります。

ところが、グラスウールでは壁体内に空気が入りやすいので火が壁体内を走ってしまいます。家が延焼してしまう理由の大半は壁体内を火が走り、上のほうに燃え上がることによるものです。耐火において、構造がいかに重要であるかがご理解いただけたと思います。

ご質問 計画換気はなぜ必要か?
回答

では換気についてお話しましょう。当然のことですが、昔の家はすべて自然換気の家でした。自然換気は室内外の温度の差があるときや風力があるときの初めて換気としての能力を発揮するのですが、室内外の温度が一定だと空気が動かず、自然換気の機能はストップしてします。

ということは室内の壁に生活の臭いが付着することになります。さらには、一酸化炭素(CO)・二酸化炭素(CO2)・窒素酸化物(NOx)をはじめ、ダニの死骸や電気掃除機の使用による空気中に浮遊する粉塵、観葉植物の農薬、蚊取り線香の煙、タバコの煙、等々。これでは室内汚染物質発生源に包まれた生活ということになります。そして、住宅に使用されている有害物質の中でも、一番問題になっている建材の接着剤や合成樹脂に含まれるホルムアルデヒド。ぜんそくの発作などを引き起こすこうした有害物質が家中に蔓延するとしたら家族の健康もSOSです。

現代生活においてもはや自然換気でまかなうことは不可能なことです。 計画換気をわかりやすい言葉で言えば、「人工肺」をつけるようなものとお考えください。汚染物質等が肺の中にずっと滞留していたら、健康によくないことは言うまでもないことです。家も同じことがいえます。家中が常に新鮮な空気にコントロールされていなければなりません。健康的に暮らす上で、現代生活には計画換気は必要不可欠なものなのです。